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八月 葉月  瀧直下三千丈(たきちょっかさんぜんじょう)

 

瀧直下三千丈(たきちょっかさんぜんじょう)

李白の詩。

水が巨大な瀧となり勢いよく真下に流れ落ちる。

雄壮な瀧は涼しさを伝えながら生命の源である力強く勇ましい姿でもある。

また「瀧」の文字は会意形声文字で氵(水)に龍。

龍は雲を呼び雨を降らせる。

その龍に氵(水)が加わるときに壮大な瀑布となり、それを瀧としたのです。

丁酉 七月吉辰

(書・文:一般社団法人 和の道 黎明会 理事長 中山貴英)

 

天地悠久のさま。

唐の詩人李白の七言絶句の中の一節です。

題名は「望廬山瀑布」(ろざんのばくふをのぞむ)。

日照香炉生紫烟   ひはこうろをてらしてしえんをしょうず
遥看瀑布挂前川   はるかにみるばくふのぜんせんにかくるを
飛流直下三千尺   ひりゅうちょっかさんぜんじゃく
疑是銀河落九天   うたごうらくはこれぎんがのきゅうてんよりおつるかと

香炉峰に陽があたって紫の靄がかかっている。
遥か遠くを眺めやると、手前の川を立て掛けたような大きな滝が見える。
飛び散る流れはまっすぐ下に、三千尺。
まるで天空から、銀河が落ちて来たようだ。

廬山は江西省九江の南にある山塊で、香炉はその北西に位置してる峰です。

白楽天の詩の一節「香炉峰の雪は簾を掲げて見る」っというのを、清少納言が『枕草子』の中で引用してるので、日本でも有名な山です。

「香炉」ですから、靄か霧かが立ち昇ってることを掛け言葉で「紫煙」と言ってます。

天地悠久のさまですね。

 

ありがとうございます。

暑さ厳しき毎日に、瀧の下で涼しさをいただけたら幸せでしょうね。

今月も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

 

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