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黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)  御譲位の一連の儀式が始まりました


(写真:週刊読売 1990.11.27「即位の礼 全記録」より)

 

御告文を大和言葉で

こんにちは。

昨日、天皇陛下の譲位関連の一連の儀式の始まりとして「退位及びその期日奉告の儀」が宮中三殿で行われました。
皇太子さまをはじめとする皇族方が陪席されたほか、宮内庁職員など30人が参列されました。
陛下は午前10時、参列者が見守る中、天皇のみが着ることが許される祭儀の正装「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包み、三殿中央の賢所に進まれ、陛下は拝礼の後、譲位することとともに、譲位が4月30日となる趣旨の「御告文(おつげふみ)」を日本古来の大和言葉で読み上げられました。

祭儀の正装「黄櫨染御袍」とはどのような装束なのでしょうか。

Wikipediaには、
黄櫨染御袍とは、平安時代以降の天皇の重要な儀式の際に着用する束帯装束の「黄櫨染」の色の袍(ほう)のこととあります。
袍とは、日本や中国などで用いられる衣服のことで、袍という言葉は日本書紀の7世紀ごろにでてきます。
黄櫨染は櫨(はぜ)の樹皮と蘇芳(すおう)から染め出された色で、「赤みがかった黄色」や「黄がかった茶色」などといわれています。
時代や着用される年齢などによってかなり幅がある色であったと考えられています。

 

黄櫨染とは

平安時代初期の820年、時の嵯峨天皇の詔により、黄櫨染は即位の大礼や大嘗祭など重要な儀式の際に天皇だけが着用できる第一礼装となりました。
以来1200年の長きにわたり、最も厳格な絶対禁色と定められました。

天皇側近以外の目に触れる機会がなく、正確な染色法も一般には知られてなかった事から「幻の染」と呼ばれています。
(参考:「夢こうろ染」染織作家 祐斎HPより

 

祐斎さんはいわれます

中国の皇帝は黄色を着ます。
太陽の見え方が黄色、皇帝イコール太陽なので黄色を着るのですね。
アメリカインディオはオレンジ。
ヨーロッパはレモンイエロー。
一番びくりしたのは、「神々の指紋」を書いた、ケルト人のグラハムハンコックさんに聞いたらレモングリーン。日本と正反対!
この「こうろ染」は日の丸の赤。
今までの中国の影響を受けたものではなく、これは世界に誇るオンリーワンの染です。

聖徳太子が即位されて天皇が紫を着るという形態が生まれました。
紫は、特にヨーロッパ(地中海の沿岸部のエジプト、ギリシャ、ローマなど)の王様、王女様になると、その紫を着用することが出来たのですね。
それで、紫が世界に広がりました。
それをコピーしたのは、聖徳太子。
聖徳太子は、世界の先進的なコピーをどんどん取り入れました。
それから、200年ちかく経って、嵯峨天皇が紫をやめて、黄櫨染にしたのです。
それが、今から1200年前の話。

 

ありがとうございます。

昨日、陛下は、「御告文(おつげふみ)」を日本古来の大和言葉で読み上げられましたが、御告文の内容は秘文なのでしょうか?
大和言葉で何と言われたのかとても知りたいのは私でだけでしょうか。

陛下の上位に伴う一連の儀式が始まりました。
皇后さまはご容態がすぐれないようで昨日は御所で慎み深く過ごされたのこと。
公務と共にお忙しい中での儀式。
くれぐれもお身体ご無理のないようにとお祈り申し上げます。

御代替りのこの一年、10連休と喜ぶのではなく、改めて日本の国のすばらしさを学びながら陛下と共に過ごしたいと思います。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
みなさん、嵐山の祐斎亭に一緒に行きませんか。黄櫨染、百聞は一見に如かず。

「夢を染める」 夢こうろ染 奥田祐斎さん
女子大生8人の6日間⑥ 今日は染工房 夢祐斎でこうろ染のお話し
「即位の礼」 「御代替り」「御世代り」の今年④

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