「このはな」とは 出口光さん
「このはな」とは
こんにちは。
日本を代表する「花」は何だと思いますか?
「桜」でしょうか?
それとも「菊」?
「令和」は万葉集の大伴家持の家で宴会を開き、32の梅の歌が詠まれたその序文から取った言葉だと発表されました。
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個の花
「このはな」とは何か?
例えば男の代表は「太郎」、女は「花子」、花の代表は「此花」(コノハナ)という具合に。
まず思い浮かぶのは木之花咲耶姫でしょう。
日本最古の書「古事記」に登場する美しい女神です。
神代の時代、富士山頂から桜の種をまいて「この花」を咲かせたと言われています。
桜の語源は、この「さくや」が転化したともいわれています。
では「コノハナ」とは「桜」のことなのでしょうか?
いえ、そうではありません。
時代と共に、意味する「花」が変遷していきます。
まず、奈良時代に編纂された「万葉集」では、「この花」と言えば「梅」。
「梅」の歌が118首、桜の歌は44首といわれ、桜よりも、梅の歌が圧倒的に多く詠まれていたのです。。
次に、平安時代になると「古今和歌集」では、「梅」の歌が18首に対して桜の歌は70首となっているといいます。
都が京都に移ると「花」といえば桜となったというわけです。
京都御所の「左近の梅」は梅から桜に植え変えられ、平安貴族の花見といえば「桜」になりました。
この時代から桜は花の代表、
つまり「この花」となっていきます。
桜はやがて「大和心」の象徴となっていきます。
江戸時代の国学者本居宣長は、このような歌を詠みました。
「敷島の大和心を人問わば 朝日に匂ふ山桜花」
そしてここからが、大切なのですが、時代と共に移り変わる「この花」。
平成になると「この花」といえば、人の内面にある魂の輝きを指し、いつしか「個の花」と記されるようになりました。
※もちろん、私が言ったのですが(^_-)
(絵:本居宣長六十一歳自画自賛像)
個の花は、すべて人にあり
その輝きは梅や桜、いやダイヤモンドも問題ではありません!
しかもいつもあなたの心の奥底で、密やかに咲いています。
それが、あなたや私、人間の気高さだと思います。
それはあたかも梅の花の香りのように、うすくて、そして簡単には散らない。
時代と共に移り変わってきた「この花」ですが
21世紀は、千年以上続いた「桜」の次の千年は「個の花」に変わったと言われるかもしれません。
いや、そのようにしたいですね。
それは今の滅びゆく人類、いや万類の危機を私たち人間一人ひとりが立ち上がり救うことができたら。
私たちが咲かせる個の花は、梅の花の香りのように新しい時代の到来を告げているのかもしれません。
一般社団法人メキキの会 理事長 出口光さん
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.
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