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お茶は本当に素敵 どうしてこんなに美味しいの2 急須について

 

たかが急須 されど急須 知らないことばかりの急須

こんにちは。

先日も書きました素敵なご縁。
阪急百貨店B2で「日本の美意識 お茶を味わい、時を感じる」という祭事で「お茶の飲みべコーナー」をお客さまとお茶を楽しませていただきました。

お茶の大好きな方がいっぱいいらっしゃいます。
でも、街の中にはスタバはじめコーヒーや紅茶のお店はたくさんありますが、日本茶で一服のお店は少ないですね。
日本茶で「ほっ!」とできるお店が増えればいいですね。

先日は冷茶のお話しから、お茶を生成する過程の「蒸し」によって味の違いが大きく表れることを書きました。
今日は湯茶のときのお話し。
美味しいお茶の飲み方はネットでいっぱい出てますから参考にしてくださいね。
私は60℃ぐらいで飲むお茶が好きです。

さて、湯茶のときの楽しみはやはり「器」ですね。
もちろん茶葉の産地ごとや湯の温度でお茶を楽しみますが、美味しさを引き脱してくれる器は楽しいです。
特に今回、素敵な急須を使わせていただきました。
何処で作られたかはわかりませんが本当に素敵な急須。

 

それでは急須を楽しみましょう。

急須とは皆さんご存知のように、茶葉を入れてお湯を注いで茶葉の開くのを待ってお茶碗に注ぎます。
皆さんのお使いの急須の把手(とって)(持ち手)はどこについてますか?
一般的にみて、横手といわれる注ぎ口から見て向かって右手についているものが多いそうです。(福建省系の酒などを温める道具キップシュに由来するもの)
他には「後手」といわれ注ぎ口と把手が一直線になっていて後ろについているもの(今回の急須はこのタイプ)(明朝末期に興った中国江蘇省宜興窯の茶壺に由来するもの)、持ち手がないものもありますね。
玉露などぬるま湯で入れるのに使われる「宝瓶(ほうひん、ほうびん)」も急須の一つ。

また、急須と同じくお茶をいれるのですが、持ち手として動くつる(弦・蔓)がついたものは土瓶(茶瓶)または薬缶・薬罐(やかん)というのをご存知でしたか。
英語圏では急須も土瓶もひとくくりでティーポットと呼びます。

聞いた話ですが、お母さんが急須に茶葉を入れて子供に「お茶いれて」とお願いすると、さて?
お水を入れてそのまま火にかけるそうです。
ビックリ!
でも、知らないものは知らない、知らない子どもより今まで子供の前で急須でお茶をいれたことのない親が悪いですね。
実際にペットボトルのお茶しか飲んだことがなく急須のないお家も多くなってきているでしょう。

 

いつから急須はあるのでしょうね。

嗜好品としての飲茶の歴史は中国に始まります。
でも、中国には急須というものは存在しなかったようです。
代わりに漢字そのままの意味を持つ「茶壷」というものがあるらしいろいろなですが、こちらはお茶を入れるいわゆるティーポットの役割。

突き固め乾燥させた茶葉を熱湯に入れ注ぎ分けるのが最初の作法でありました。
そもそも茶専用の器があったわけではないですから、湯沸かしや酒器が茶を淹れる道具として流用されていたのだと思われています。
陸羽の時代になると飲茶形式が確立され長沙窯など中国江何地方では茶のための器が盛んに作られるようになりました。
日本に茶文化がもたらされたのは、遣唐使によるものと推測されていますが、茶そのものはもちろん茶器も中国から持ち帰られたものと思われています。
このときの中国製「茶注」がおそらく日本の最初の急須らしきものであったのではないでしょうか。

急須らしきものは、明朝末期というから日本では江戸の最初の頃に伝わってきたといいます。
日本人は伝わった当初薬として飲まれていた茶を、煎じ、そのまま茶碗に注いで飲んでいましたので、直接火にかける道具が必要だったのでしょう。
そこで、薬缶と急須を兼用した道具が必要になりました。
中国から茶注の輸入は明治時代まで続き、中国製の茶注を手本にして日本各地でも作られていました。

 

急須はどうして「急」「須」と書くのでしょうか。

中国南部の福建語には「キップシュ」と発音する器があるそうです。
これは酒や水を温めるやかんのような道具ですが、それが日本に伝わり漢字で「急焼」と書いて、中国語の読み「きびしょう」と呼ばれ用いられました。
急焼は「後手」だったそうです。
そこからのすこし時代が流れるとが茶を薬としてではなく、飲料としてたしなむ時代となります。
茶葉を入れたあとお湯を注ぎ、蒸らすための独立した道具「急須」が必要となったわけです。

「須」という文字は、「用」と同じ意味と考えらています。
これは「急焼」と区別するためと考えて間違いないそうです。
どちらにしても急須のもとは中国語の「急焼 キビシャオ」からきていることは間違いなし。
それが急ぐ必要もないのに「急」の字が使われている理由だそうです。

 

ありがとうございます。

みなさんは疲れた時などに、「そろそろお茶にしよう」って言ったことないですか。
この時のお茶は必ずしも日本茶ではなく、もっともっと広い範囲の飲み物を指しますが、「休憩しよう」ということには違いないです。
「お茶にしよう」ってみんなに通じるのは、お茶がどれだけ日本人に非常になじみ深い言葉だったかがわかりますね。
少し前までの日本での飲み物といえば「水」と「お茶」そして「お酒」ぐらいだったのでは。
今はどれだけあるのだろう、いっぱいありますね。
それもよし、だけど体にもいいお茶、家族団らんでみんなで飲んでくださいね。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
さて、いろいろな急須を見に行こうかな、急須一つも楽しいことがいっぱいでした。

 

 

参考
急須入門
日本のホンモノを発信する「noren japan」
ハレトケ「お茶は高級品だった?日本茶の歴史とは」
由来メモ「急須(きゅうす)由来」

 

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